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ジャックと豆の木【眠くなる読み聞かせ♪】無料/海外の童話/文章/朗読【寝かしつけ専用】

こんにちは!ばぶっく管理人の若宮いろはです。

今回は「眠くなる朗読シリーズ」の第一弾として「ジャックと豆の木」の読み聞かせコンテンツを作りました。

ゆったりとしたBGMにあわせた優しい朗読なので、赤ちゃんの寝かしつけだけでなく、寝つきの悪い方の睡眠導入音声としても役立ててもらえたら嬉しいです。

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子育てママにとって赤ちゃんのお世話と家事の両立は本当に大変ですよね?
 
私も経験してみてわかったのですが、実際に子育てママは大変すぎます!
 
今回はなかなか寝ない赤ちゃんのために寝かしつけ専用の音声動画をつくりました。「眠くなる朗読シリーズ」を是非お子さんに聴かせてください!
 
(※この「眠くなる朗読シリーズ」は大人の方にも睡眠誘導BGMとして活用していただけます。ばぶっくのすべての読み聞かせは無料です。)

ジャックと豆の木:眠くなる動画・音声




若宮いろはが心を込めて朗読しました。愛情たっぷりの読み聞かせ音声を、是非あなたのお子さんにもお聞かせくださいw

物語 <ストーリー>

第一幕

むかしむかし、イギリスのロンドンの都から遠く離れた田舎の小屋に、お母さんと息子のジャックが暮らしていました。お母さんは怠け者なジャックを大変可愛がって、仕事も任せずにただ遊ばせていました。

そんな、のらくら息子をかかえた上に、お母さんは運が悪くてなぜか年中物が足りなくなっていました。

ある年の冬、とうとう家の中でお金になるものが、たった一匹残った牝牛だけになってしまいました。

そこでお母さんは、ジャックを呼んで

「お母さんは辛いけれど、いよいよあの牝牛を手ばなすことにしたよ。ジャック、市場まで牛をつれて行ってなるべく高く売って来てくれないか。」

と言いました。そこでジャックは牛を連れて出かけました。

しばらく歩いて行くと肉屋の親方がやって来ました。

「これこれ坊やどこへ行くんだい?」

と、親方は声をかけました。

「牝牛を売りに行くんだよ。」

と、ジャックはこたえました。

「ふうん。」

と、親方は言いながら片手にもった帽子をふってみせました。がさがさ音がするので、気がついて、ジャックが帽子の中をのぞいてみると、奇妙な形をした豆が、袋の中からチラチラ見えました。

「やあ、きれいな豆だなあ。」
ジャックはなんだか、急にそれが欲しくなりました。

その様子に気がついた親方はこの少年を上手く騙してやろうと思って、わざと袋の口をあけて見せました。

「坊や、これが欲しいんだろう。」

と言いました。

ジャックは、そう言われて笑顔になりました。親方は、

「これは不思議な魔法の豆さ。ただではあげられない。どうだ、その牝牛と、とりかえっこしようかね。」

と言いました。ジャックは親方の言う通りに、牝牛と豆の袋ととりかえっこしてしまいました。

ジャックは、豆の袋をかかえて、家までとんで帰りました。

「お母さん、今日は本当にうまく行ったよ。」

と、牛と豆のとりかえっこをした話をしました。

ところがお母さんは、それをきいて喜ぶどころか、逆にひどくしかりました。

「まあ!なんて馬鹿なことをしたんだい!こんなつまらない、えんどう豆の袋なんかと、だいじな牝牛一匹を交換してしまうなんて…神さまどうしましょう。」

お母さんは怒って、窓の外へ袋の中の豆をすべて投げ捨てて、泣きだしました。

ジャックはきっと喜んでもらえると思っていたので、びっくりして悲しくなりました。そして何も食べるものがないのでお腹が空いたまま、寝てしまいました。

翌日ジャックは目を覚まして、もう朝なのになんだか暗いなと思って、ふと窓の外を見ました。

するとどうでしょう!昨日、庭に投げ捨てた豆から芽が生えて、ひと晩のうちに、太い丈夫な豆の大木が、高く伸びて庭いっぱい茂っているではありませんか。

びっくりしてすぐに庭に行ってみると、豆の木は空の上まで伸びていました。ツルと葉がからみあって、空の中をドンと突き抜けて、まるで豆の木のはしごのように、しっかりと立っていました。

「あれをつたって、てっぺんまで登って行ったら、どこまで行けるのだろう。」

そう思ってジャックは、すぐに豆の木に登りはじめました。登って行くうちにジャックの家は、ずんずん小さくなっていきました。

そしていつの間にか見えなくなってしまいました。それでもまだてっぺんには来ていませんでした。手も足も疲れきって、ふらふらになりかけた頃、やっとてっぺんに登りつきました。

第二幕

そこはふしぎな国で、青あおとしげった静かな森がありました。美しい花の咲いている草原もありました。水晶のようにきれいな水の流れる川もありました。

ふと、どこから出て来たのか、赤いずきんをかぶった、みょうな顔のおばあさんが目の前にあらわれました。おばあさんはやさしい声で言いました。

「そんなにビックリしなくていいのだよ。私はお前さんたち一家を守ってあげている魔法使いだ。長い間、悪い魔ものがかけた魔法のせいで、お前さんたちを助けてあげることができなかったのさ。

だが、今やっと魔法がとけた。これからは助けてあげられるだろうよ。」

その魔法使いはそのわけを話しだしました。

「この近くに恐ろしい巨人の城がある。その巨人は、昔、そのお城に住んでいたお前のお父さんを殺して、城といっしょに宝物も残らずとってしまったのだ。だからお前の家は、すっかり貧乏になってしまったのさ。

もう一度、その宝を取り替えして、悪い巨人をひどいめにあわしてやるのが、お前の役目なのだよ。」

こう言い聞かされると、ジャックは何としてもこの巨人をこらしめて、取られた宝を取り返さなくてはならないと思いました。

そこで、魔法使いにお礼を言って別れると、さっそく巨人の住んでいる城に歩いて行きました。

やがて、お日さまが西に沈む頃、ジャックは大きな家の前に来ました。

まず、とんとんと門をたたくと、中から、目のひとつしかない、巨人のお上《かみ》さんが出て来ました。巨人の奥さんは、ジャックのひもじそうな様子をみて、かわいそうに思いました。

「気の毒だけれど、泊めてあげることはできないよ。ここは、人食い巨人のうちだから、見つかると晩ごはんの代わりに食べられてしまうからね。」
と言いました。

「どうか泊めてください。ぼく、もうくたびれて、歩けないんです。」
とジャックは言いました。

「しかたのない子だね。じゃあ今夜だけ泊めてあげるから、朝になったら、すぐおかえりよ。」

こういっている最中に、ずしん、ずしんと大きな足音がきこえて来ました。それは主人の人食い巨人が、外から帰って来たのです。巨人の奥さんは、大慌てでジャックを暖炉の中に隠してしまいました。

巨人は、へやの中にはいると、いきなり、ふうと鼻をならしながら大声で、

「人の匂いがするぞ。生きていようが死んでいようが、食べてやる。」

と言いました。すると、奥さんが、

「いいえ、それはあなたが捕まえて、牢屋に入れてある人達の匂いでしょう。」

と言いました。

けれど巨人は、まだきょろきょろそこらを見まわして、鼻をくんくんやっていました。でも、どうしてもジャックを見つけることができませんでした。

とうとうあきらめて、巨人は、椅子の上に腰をおろしました。そして食べたり飲んだりしはじめました。たらふく食べて飲んだあげく、奥さんににわとりを連れてこさせテーブルの上にのせました。そして、巨人が「生め」と言うと、にわとりは金のたまごを生みました。

「やあ、不思議なにわとりだな。お父さんのお宝というのは、きっとこれにちがいない。」

と、下からそっとながめながら、ジャックはそう思いました。

巨人はおもしろがって、あとからあとから、いくつもいくつも、金のたまごを生ませているうちにお腹が張って眠たくなったようで、いびきを立てながらぐっすりねこんでしまいました。

ジャックは、巨人が眠ったのを見て、ちょうど巨人の奥さんが、台所へ行っている間にそっと暖炉の中から抜けだしました。そして、テーブルの上のにわとりを抱えて、お城を出て行きました。

それから、どんどん、どんどん、かけだして行って、豆の木のある所までくると、するすると降りてうちへ帰りました。

ジャックのもってかえった、金のたまごを生むにわとりのおかげで、親子はお金もちになって幸せになりました。

第三幕

しばらくすると、ジャックはまた、空の上のお城に行ってみたくなりました。

ある日、また豆の木をするすると登って行きました。巨人のお城に行って、門をたたくと巨人の奥さんが出てきました。奥さんはジャックだと気付いていないようでした。ジャックが泊めてもらいたいと言って頼みますと奥さんは、

「この前も、お前と同じような貧乏なこどもを泊めて大変な目にあった。またあんなひどいめにあうのはこりごりだよ。」

と言いました。

それでも、ジャックは、しつこく頼んで中へ入れてもらいました。しばらくすると、巨人が帰ってきて、また、そこらをくんくんかいでまわりましたが、ジャックは、銅の箱の中に隠れていたので見つかりませんでした。

巨人は食事をたらふく食べた後、今度は、金や銀のお宝のたくさんつまった袋を出させました。それをテーブルの上にあけて、さんざん遊んでいましたが、ひととおり楽しむと、また袋の中にしまって、ひもをかたくしめました。

そして、天井にひびくほどの大あくびをして、ぐうぐう寝てしまいました。

そこで今度も、ジャックは、そろりそろり、銅の箱からはいだして、金と銀のお宝のいっぱいつまった袋をかかえて、さっさと逃げ出して行きました。

後を見ずにどんどん、どんどん、かけて行って、とうとう豆の木に行きつきました。

ですが今度はにわとりと違って、重たい金と銀の袋を運ぶのに、ほねがおれました。それでもがまんして、2日がかりで豆の木を降りました。

やっとうちまでたどり着くと、お母さんはひどい病人になっていましたが、ジャックの顔をみると、まるで死んだ人が生きかえったように生き返りました。

その上、お金がたくさんできたと聞いて、よけい元気になりました。

第四幕

しばらくすると、また空の上に行きたくなって、ある日また、そっと豆の木をつたって登りました。今度も顔から姿から、すっかりほかの子供になって行きましたから、巨人の奥さんは、まただまされて中に入れました。

そして、巨人が帰ってくると、あわてて、お釜のなかに隠してくれました。

巨人は、へやの中じゅうかぎまわって、ふん、ふん、人くさいぞと言いました。そして、今度こそは何が何でも探し出してやるといって、へやの中のものを、ひとつひとつ見てまわりました。そしてさいごに、ジャックのかくれているお釜のふたに手をかけました。

ジャックは、ああ、今度こそだめだと思って、ふるえていますと、それこそ魔法使いが守ってくれているのでしょうか、巨人は、ふと気がかわって、いろりの側に座りこんで、

「まあいいや。腹がすいた。晩飯にしよう。」

と言いました。

さて、晩飯がすむと、巨人は奥さんに、

「にわとりは取られる、金の袋、銀の袋はぬすまれる。仕方がない、こん夜《や》はハープでもならすかな。」

と言いました。

ジャックが、そっとお釜のふたをあけてのぞいてみますと、みごとなハープが目にはいりました。巨人がハープをテーブルの上にのせるとハープがひとりでに鳴りだしました。

その音は本当に美しかったので、ジャックは金のたまごのにわとりよりも、金と銀とのいっぱいつまった袋よりも、もっともっと、このハープが欲しくなりました。

巨人は心地いいハープの音楽を聴きながら眠ってしまいました。ジャックはそっとお釜の中からぬけだすと、すばやくハープをかかえて逃げだしました。ところがこのハープには、魔法がしかけてあって、とたんに大きな声で、

「起きなさい、だんなさん、起きなさい、だんなさん。」

と、どなりました。

これで、巨人も目をさましました。むうんと立ち上がってみると、ちっぽけな小僧が、大きなハープをかかえて、逃げて行くのが見えました。

「待て小僧、きさま、にわとりをぬすんで、金の袋、銀の袋をぬすんで、こんどはハープまでぬすむのかあ。」

と、巨人はわめきながら、あとを追っかけました。

「捕まえられるものなら捕まえてみろ。」

と、ジャックは負けずに言いながら、いっしょうけんめい逃げました。

やっとのことで、豆の木の所までくると、ジャックはハープにむかって、
「もうやめろ。」と言うと、ハープはだまりました。ジャックはハープをかかえて、豆の木を降りはじめました。

はるか下には、お母さんが小屋の前に立って、泣きはらした目で空を見つめていました。そうこうするうち、巨人が追ってきて片足を豆の木にかけました。

「お母さん、斧を持ってきておくれ。はやく、はやく!」

巨人はみしり、みしり、豆の木をつたって来ます。ジャックは豆の木を降りる途中、くるりとひっくりかえって、高い上から飛び降りました。

そこへお母さんが、斧を持ってかけつけたので、ジャックは斧をふるって、いきなり豆の木を根もとから、ぷっつり切りはなしました。

そのとき、まだ豆の木の中ほどをおりていた巨人がズシンと音を立てて、落ちてきました。そして目をまわして死んでしまいました。

ちょうどそのとき、道をおしえてくれた魔法使いが、今度はまるでちがって、目のさめるように美しい女性の姿になって現れました。

品のいい身なりをして、手に白い杖を持っていました。杖のあたまには、純金のくじゃくがついていました。

そしてふしぎな豆が、ジャックの手にはいるようになったのも、ジャックを試すために、自分がはからってしたことだと言いました。

「あのとき、豆の木をただぼんやり眺めて何もしなかったら、あなたたちは、今も貧乏のままだったでしょう。勇気を出して豆の木に登ったことが幸運につながったです。」

と魔法使いは言って帰って行きました。

おしまい。

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